起業ストーリー【MBAにも挑戦】
お年玉で起業!?
2008年6月当時23歳だった私は、
WEB制作および、各種デザイン制作を請け負う会社を設立させました。
こういう類の話をすると「若いのにすごいね!」と、
称賛されることが多いのですが、誇れる夢や志が
何もなかった私は、
そう言われる度に窮屈な思いをしていました。
というのも、当時仲の良かった友人が「一緒に会社を起こそう」と、
私を誘ってくれたことが起業のきっかけだったからです。
もしかしたら友人は、
「いつかそういうことが出来たらいいね」
くらいの気持ちで言ったのかもしれないのですが、
せっかちな私は、今すぐにでも会社を始めたいと友人を急かしました。
そして会社設立費用、資本金に、
物心ついた時から大切に貯めていた『お年玉貯金』の100万円を、
使うことを決め、半年後には会社をスタートさせてしまったのです。
当然ですが、なんのツテもなく起業した私たちの会社経営は、
楽ではありませんでした。
WEB制作者らしくネット集客に注力することをはじめとして、
FAX営業、電話営業と営業と名のつくものを試しました。
しかし結果は惨敗。
何百回と送ったFAX営業の結果は一通の「送付不要」の返信があっただけ。
電話営業に関しては、一度目にかけた電話で冷たくあしらわられ、
二度と受話器を取ることはありませんでした。
そうこうしているうちにあっという間に3ヵ月が経過し、
貯金も底を尽きていきました。
なかば諦め気味になっていた私は、
求人サイトの募集要項を目で追うことが日課になっていました。
一難去ってまた一難
そんな時、私たちのもとへ一通のメールが届きました。
自社サイトを通じての『見積もり依頼』でした。
会社開業時に作成したホームページが集客ツールの役割を果たしてくれたのです。
私たちはすぐさま打ち合わせの約束を取り付け、はじめての仕事を得ることができました。
それからはネットからの問い合わせや、家族の紹介を通じ少しずつ仕事は増え、
順調に仕事は進み・・・
と、言いたいところですが、現実はそう甘くはありませんでした。
友人との関係に亀裂が生じ始めたのです。
私にとってこの会社は、自分でお金を出してまで作った、
生活を維持するための場所だったのですが、
友人にとってこの会社は、自分の思い描いた夢を実現させる
場所だったのです。
売り上げを上げることと友人の夢の実現は必ずしもイコールではなく、
正義感の塊のような友人のポリシーに嫌気が差し、
私は一方的に友人を会社から追い出してしまいました。
しばらくは、一人で頑張っていこうと意気込んでいたのですが、
その気力は直ぐに失われていきました。
それもそのはず、私にはこの会社を通して実現させたい
夢や志などひとつもなく、
友人がいなくなると同時に、会社の夢もなくなってしまっていたのです。
私は毎日が不安で、寂しくて、何度も何度も
「こんなはずじゃなかった」と心の中でつぶやきました。



